VirtualBoxのサウンド設定

はじめに

図1 スピーカに×印

VirtualBox内にWindowsをインストールした段階では，タスクトレイのスピーカーアイコンに「×」印がついてサウンド機能が無効化されていると思います（図1）．当然この状態では音も出ません．この文書では（非公式な方法ではありますが）Realtek社製のAC'97 Audio Codecsをインストールすることでサウンド機能を有効化する方法を説明します．［VirtualBoxの開発元であるOracle社からは公式な見解は出ておらず，公式マニュアル[2]などでも言及されていませんが，仮想化の仕組み上，ubuntu + VirtualBox 4.0の組み合わせであれば どの環境でも うまく機能するはずです．］

下準備

当然ですけど，まずはホストOS（ここではubuntuを想定）側のサウンド機能が正しく動作していることをご確認ください．ubuntuの場合，特に何もしなくてもインストールするだけで（あるいはLive CDでも)ちゃんと音が出ることが多いので特に問題ないと思いますけど，念のため．

あと，VirtualBox ManagerのSettingsメニューからAudio設定を調べ，(a)Enable Audioにチェックがついていて，(b)Host Audio DriverがNull Audio Driver以外のどれか（私の環境ではPulseAudioになっています），(c)Audio ControllerがICH AC97になっていることを確認してください（図2）．［特に変更していなければVirtualBoxをインストールした時点で こうなっていると思います．DriverはNull Audio Driver（オーディオ ドライバなし）以外であればどれでもよいです．Controllerは通常｛Intel HD Audio，ICH AC97，SoundBlaster 16｝の3種類が選べると思いますが，ここで説明する方法ではICH AC97を選択する必要があります．Intel HD AudioやSoundBlaster 16を選択して，それぞれに適切なドライバをインストールするという手もあります…けど，ここで説明する方法はAC97向けです．］

図2 VirtualBox Audio Settings

Realtek AC'97 Audio Codecsのインストール

…ていうか，もう説明することなくなっちゃいましたね．あとは，Realtek Downloads[4]からAC'97 Audio Codecsをダウンロードしてきて，ゲストOSのWindowsにインストールするだけです．いちおう手順の画面イメージを貼っておきますので，参考にしてください．

ダウンロード

図3-1 Realtek DownloadsからAC'97 Audio Codecs (Software)を選択．	図3-2 各OSバージョン用のドライバがありますので，適当なものを選択してください．私の環境はWindows 7ですので，“Vista/Win7 (32/64 bits) Driver only (ZIP file)”を選択しています．以下，このドライバを使用するケースの説明です．

インストール

図3-3 ダウンロードしたファイル（私の場合は6305_Vista_Win7_PG537.zipでした）を解凍したら，setup.exeを起動します．［提供元の会社名がMacrovisionになってるけど，気にしない気にしない…］	図3-4 あとは お決まりのセットアップ手順なので省略
図3-5 インストール中にWindowsの警告“ドライバー ソフトウェアの発行元を検証できません”がでますけど，気にせず“インストールします”を選んでください（これもいつものことなので，お分かりかと思いますが）．あとはインストール完了→再起動です．	図3-6 Windowsが再起動すると，“プログラム互換性アシスタント”ダイアログがでて，先ほどインストールしたドライバが正しく動作しているかどうか聞かれます．タスクトレーのスピーカーアイコンから×印がとれたのを確認して“このコントロール パネルは正常に動作します”を選択します．

以上で，音が出るようになったはずです．まだ出ない人はVirtualBox End user forumsで，最新事例を調べるか，質問するといいかもしれません（…て，えらく適当なアドバイスだね）．

参考