Linux テキスト エディター

概要 UNIX/Linux のエディターといえば vi/emacs が未だにネタなわけですけど,現在の Linux デスクトップでは下記のようなエディターが使われている.
検証環境 ubuntu 23.10

GUI エディター

アプリ名 標準 説明
GNOME Text Editor
gnome-text-editor
GNOME標準テキストエディター. ubuntu では 22.10 から(GTK4への本格移行により)標準になった.
gedit
gedit
ubuntu 22.04 LTS までの標準テキストエディター. 22.10 で GTK4 (GNOME 43) への本格的移行にともなって標準ではなくなったものの,追加インストールすれば今後もしばらくは使える. 23.10 時点では GNOME Text Editor より gedit の方が高機能で使いやすいような…
標準から落ちたのはメンテナンスやGTK4への移行がたいへんということらしいので,早めに他のエディターに移行しておくのがよさそう.
実は Windows 版もあって Microsoft Store で配布されていたりもする.
Visual Studio Code
code
実のところ Visual Studio Code (VSCode) だけでいいというウワサもある. ATOM などのライバルも次々と葬り去り,現在は一人勝ち状態.

CUI エディター

アプリ名 標準 説明
vi vi は今でも標準でインストールされる. ただし,高機能な vim ではなくて,Tiny Version (vim-tiny) という最小構成の軽量バージョンがインストールされる(図1). いわゆるホントの vim がほしい人は追加インストールする必要がある(なので他人の環境を使う場合は vim ではない可能性があることに注意).
入力モードでカーソルキーを押すと変な文字が入力される,シンタックス ハイライトが効かないなどの現象がでたら Tiny Version になってしまってるのが原因.
nano 前提知識なしで使用できるよう工夫されている標準 CUI テキストエディター. vi/emacs とちがい Windows ユーザーでも違和感なく使えるのが特徴. 最近の Linux ディストリビューションであれば(サーバー用の最小構成であっても)標準で入っているので よほど古い環境でなければ使えると期待してよい.
なので vi 派の人がいう「vi は使えないといけないから…」というのは 既に「そうでもない」のですけど,黙っておきましょう.
vim 保守的な方の vim.互換性重視で開発されている. ubuntu で標準でインストールされる Tiny Version に対して,完全版の vim は Huge Version と呼ばれている.
neovim 先進的な方の vim.互換性はある程度犠牲にしても新しい機能を優先する方針で vim からフォークしたプロジェクト. 設定ファイルやプラグインを Lua で書けるのがとても便利. まぁしかし,設定ファイルを編集する際などに ちょこっと CUI 使う程度であれば vim も neovim もちがいはない.
図1 vi --version で Tiny Version と表示される場合は vim-tiny. フル機能のものは Huge Version と表示される.

Links